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2005年6月4日〜7日
From Bangkok
ラオス旅行記 〜ワット・プー編〜






久しぶりにホワランポーン(バンコク)駅に来る。来て驚いた。垢抜けている。色とりどりたくさんの店が軒を連ね、旅行者を騙す輩も減っているのだろうか、怪しい雰囲気は以前ほど感じられない。
陽も暮れ始めた18時45分、予定通りウボンラチャタニー行きの列車が出る。久しいこと乗っていなかった列車の旅である。列車の旅は一番好きなところである。バスよりも遅く網羅率も悪いのだが、事故が少ないところと、何より旅情を感じられるところとがいい。快適さも距離が長くなればなるほど違いが出てくる。寝台バスはやはり辛い。

暗くなると車掌がてきぱきと寝床を作ってくれた。21時ちょうど就寝。ファン車(扇風機)なので少々暑い。。


ホワランポーン ウボンラチャタニー行きの列車 車窓から


翌6月5日、6時5分。驚いたことに定刻通りにウボンラチャターニーへ到着した。本当に驚きである。忙しい身であり時間もないので一気にラオスを目指す。ピブーン、チョーンメックという街をそれぞれバスで乗り継ぎ、9時頃国境へ到着。
それにしても不親切な国境である。たくさんのタイ人とラオス人が行き来しているせいか、普通に歩いているとそのまま何もしなくてもラオスへ通り抜けられてしまう。危うく出国手続きもせずにラオスへ行くところだった。彼らはそれでいいのだが、我々外国人は手続きが必要。戻ってタイイミグレーションへ行く。
2日間しか滞在がないので、500B(約1,500円)だけ両替する。大丈夫かなと思いつつも、相変わらず大量にもらえるラオスキップ(Kip)を見てちょっと安心した。アライバルビザ31$。写真2枚必要だったが、すっかり忘れていた。話すと無くてもOKとの事。さすが田舎の国境。


歩いてラオスに入国。と言っても、ほとんど何も変わらない。以前タイのノンカーイからラオスの首都ビエンチャンに渡った時も思ったのだが、顔といい食べる物といい、ほとんどタイと違いがない。首都バンコクのタイ人となら違いも大きいだろうが、田舎のタイ人と国境近くのラオス人では見分けがつかない。時々バスで行われる身分証明書のチェックの際に、「あれ、ラオス人だったのか」と思うほどである。はっきりと違いを感じられるのはラオス通貨のキップを見た時と、聞き取れないラオス語を聞いた時である。


タイとラオスの国境 ラオスのバス バスの中


よくよく考えてみると今日中にワット・プーまで行かないと予定通りにバンコクに戻れないことが分かった。今日中か。。先を急ぐことにした。・・・が、それはラオスの地方バス。目的地行きのバスを見つけて乗り込んでも、待てど暮らせど動いてくれない。満員にならないと出発しないようだが、結局満員どころか超定員オーバーになってようやく出発した。1,2時間は出発まで待たされただろうか。。

だらだらと国境の街ワンタオ、パクセーを移動し、ワット・プーがある目的地のチャムサパックに到着したのが15時30分。
ああ、予定では今日中にワット・プーを観光してパクセーに戻り宿泊する予定だったのだが。。まあ、仕方ない。これが旅。予定通りに行かない方が楽しい事も多い。
とは言え、すでに夕方近くになっているので、急いでワット・プー観光に出かけた。このチャムサパックからもバスが出てきるらしいのだが、街のどこから出ているか分からなかったし、時間もないのでバイクを借りることにした。
70,000キップ(約7ドル、約700円)、予定外の出費で一気にラオスキップがなくなってしまった。



チャムサパックの街は田舎そのものである。通りが一本あるだけの街だ。所々にゲストハウスやレストランがあるが、どれも皆レベルはかなり低い。民家かどうか見分けのつかないものばかりである。ほとんど観光地化はされていないといってもいいぐらいだ。宿泊した宿も20,000キップ(約2ドル、約200円)だが、かなり劣悪。一泊だけなので我慢できるが、それ以上は泊まれないと思う。シャワーはもちろん水。
バイクで走り出す。北タイ在住時代にこの手のバイクに乗っていたので運転には自信がある。快適である。ラオスの風が心地よい。それにしてもラオスの田舎はのどかでいい。田園風景の中で佇むラオス人、学校から帰って来るラオスの子供達、湿原で水浴びをする水牛。どれもが自然だ。都市化が進むと不自然な事が多くなるので、このような風景には癒される。



チャムサパックの風景 チャムサパックの街 泊まったゲストハウス


15分ほどで遺跡の入り口に到着した。意外にも入場料30,000キップ(約3ドル、120B≒360円)を徴収された。キップがないのでバーツで払う。
ワット・プーはクメール遺跡を代表するような基本的な作りをしている。バライ(貯水池)や幾つかの神殿、そして本殿がある。カンボジアのアンコールワットと規模は違うがほぼ同じであろう。一説では手本になったと言う説もある。特徴は山の麓から中腹にかけて作られており、上り下りが激しい事だ。このような場所にあるクメール遺跡は初めてに思う。


バライ(貯水池) 神殿への階段 ワット・プー南宮殿


遺跡自体については、残念ながらかなり保存状態が悪い。痛みが激しくかろうじて原型をとどめている程度だ。それでも木々に覆われた遺跡を歩いていると、その大きさ、雰囲気に飲み込まれそうになる。
最上部にある本殿は意外と小さい。中には仏像が置かれている。よくある話だが、ヒンドゥー教寺院であるクメール遺跡に、後になって仏教が伝播し、中に仏教の像などが置かれる。アンコールワットもその例外ではない。もともと純粋なヒンドゥー教の建物だが、後の王が仏教を取り入れアンコールトムが作られる頃には仏教の観音様の顔がたくさん彫られるなど仏教との融合が激しくなった。


神殿 上からの風景 アンコールの微笑み


ラオスで2つ目に登録された世界遺産「ワット・プー」。栄華を極めたクメール文化の遺跡として貴重な財産なのだが、ここはとてものどかで静かなところである。まだほとんど観光地化がされておらず、ゆっくりと過去の世界に浸ることができる。本殿から眺めるのどかなラオスの風景は深く心に刻み込まれた。

雰囲気は動画でどうぞ。

ワット・プー



帰り入り口にある食堂でジュースを飲んでいると、たむろっていたラオス人から声が掛かった。一緒に座れと言っているのだが、疲れており早く帰って水を浴びたかったので最初は断ったのだが、ビアラオ(ラオスビール)を持って「飲んで行け」というので、頂くことにした。大した量は飲んでいないのだが、疲れと寝不足、暑さと空腹の為にコップ2杯で気持ち良くなってしまった。ラオスではビアラオがやはり美味い。
お陰で帰りのバイクが更に気持ちよくなった。夕陽が射す中、ゆっくりとゆっくりとバイクを転がす。  

川沿いのレストラン ビアラオ
夕食はゲストハウス併設のメコン川ほとりで頂く。ちょうど夕焼けにあたり、オレンジ色のメコン川とビアラオを楽しむ。至福のひとときである。注文したのはお約束通りガイヤーン(焼き鳥)とカオニャオ(もち米)、それにラオスカレー。すべてがビールのつまみだ(計46,000キップ、約150B≒450円)。なかなか美味しかったが、他に誰も客がおらず少々寂しかった。宿泊客も自分1人のような気がする。 結局気持ちよくなってそのまま就寝。

翌6月6日。5時半起床。6時過ぎのバスに乗る。今日の夕方のバンコク行きの列車に乗らなければならないので今日も移動だらけだ。。
相変わらず超定員オーバーのバス(トラック)に乗る。ここラオスもタイ同様女性に席を譲る習慣が強いので、自
分はトラック後ろの踏み台のところで立って過ごすことにした。朝のラオスは気持ちがいい。ひんやりとした、そして山の、木の味がする空気が何とも心地よい。バンコクの排気ガスで汚染された肺を浄化して欲しいものだ。何度も大きく息を吸い込む。

午前中にパクセーに到着した。そこそこ大きな街で、ここで日本へハガキなどを出したりした。また出発までの間に、市場でラオスお約束のフランスパンのサンドイッチ、そしてラオスコーヒーを頂く。やはり美味い。夕食用にも幾つか買い込み、残り少ないラオス滞在を楽しんだ。昼前にはラオス国境、そして14時過ぎには列車の出るタイのウボンラチャタニーに到着することができた。束の間のラオスであった。


ラオスの市場 満員のバスの中 ラオスのフランスパン



ワット・プラタート・ノンブア
ワット・プラタート・ノンブア
ウボンラチャタニーではワット・プラタート・ノンブアという寺院を訪れた。
インドのブッタガヤにあるマハーボディー寺院を真似て作られたというその寺院は、なかなか美しい。本物の威厳さにはやはりかなわないが、それでもわざわざ足を運んだ甲斐がある寺院だ。白い仏舎利が青い空によく栄える。ウボンに来たら是非訪れたい。

その後は、時間があった為空調のあるショッピングセンターで涼んだりした。多くの品物に溢れるここウボンにいると、先にいた国境やラオスの田舎の風景が信じられなくなる。しかしそんなショッピングセンターに来てしまう自分を思うと、少しだけ可笑しくもなる。
(写真左:ワット・プラタート・ノンブア)  

陽も暮れ始めた頃、ウボンラチャタニー駅に到着した。後は帰るだけである。
行きと違い、電車が大幅に遅れた。19時発だったのが、結局21時過ぎまで列車が来なかった。ラオスで買ったフランスパンをかじる。本来ならこれぐらいのトラブルでは、何ともないはずなのだが、明日の午後から仕事に行かなければならないと思うと、さすがに気が重くなる。
一向に来ない列車を星空の下で待つ。残り一つになったフランスパンをいつ食べようか少し悩んだ。





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