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1995年11月16日〜11月25日
From Xi'an(西安)
中国・成都













まえがき:
大学の中国1年留学のため、中国(西安)で中国語の勉強中。その為、旅の起点は西安となる。





ちょっと病んでいたのかなあ、と後から思う。
中国に来て約10ヶ月。色んな事が起こって気持ち的にかなり滅入っていた。2週間ほど前に「雲南の旅」から戻って来たばかりなのに、再び旅に出ることにした。「旅がしたい」と言う気持ちではなく、完全に逃避であった。


何度来たか分からない西安駅、しかもここのところずっと同じ夜の西安駅に再びやってきた。
いつもと変わらぬ真っ暗な空に、寂しげなオレンジ色の電球がポツリポツリ。滅入った気持にはぴったりの景色だ。明るい内は騒がしい中国人民も、夜は大きな荷物と共にひっそりしている。威張りくさってはいるが、きびきびと動く列車の乗務員だけが別世界の人間のように映る。

今回も寝台だが、成都までは一晩で着く。
たった一晩なので移動も楽だ。ほとんどごろごろと寝ているうちに成都に着いた。午後5時前。今日は宿を探してゆっくり休む。
翌日は、、何もしなかった。別に雨が降っていた訳でもなく、何かトラブルに巻き込まれた訳でもないのだが、体を動かす気になれなかった。成都の空は灰色。ここには自分を縛るものは何もない。食事以外はドミトリーのベットに一日中寝転がっていた。

翌日は外に出た。
望江楼公園という公園である。唐代の女性詩人にちなんで作られた公園で、竹が多くあることで有名だそうだ。宿からは近いので歩いてゆく。成都は意外と寒くて風が吹くと体が震えるようだ。


成都駅 望江楼公園 竹が多い
成都駅 望江楼公園 竹が多い


別に目的があったり、興味があったりした訳でもないので、公園に来ても何をする訳でもなくふらふらと歩いてばかりいた。確かに竹は多い。と言うか多すぎ。河のほとりにもあるので晴れれば絵にもなるだろうが、この曇り空では気分もパッとしない。
適当に時間を潰し、また宿に戻って寝転がる。


次の日は成都の市街地に行ってみることにした。
成都は予想よりも大きな街で、たくさんのビルや多くの人で賑わっている。西安よりも都市なのは間違いない。マクドナルドなどもあり、大好きなストロベリーシェイクを頼む。ささやかだが幸せを感じる瞬間だ。
イトーヨーカ堂に行く。日系のスーパーがあるとはさすがだ。ここで大きな買い物をする。実は前日ドミトリーの部屋で、十徳ナイフについての話で盛り上がった。みんなそれぞれ色んなナイフを持っており、自分も西安で買ったニセモノのビクトリアノクスナイフを持っていた。切れ味は全く駄目だが、ないよりはましで重宝していた。
それを笑われた。
ニセモノ?はははっ、って感じで。安くて用が足せていたので不満はなかったのだが、これで頭に来て今日本物を見に来た訳だ。ビクトリアノクス製のナイフだけ、特別な棚に入って売られていた。
高い。。まあそれでもどうしても欲しかったので約500元で、本物の十徳ナイフを買ってしまった。さすが本物。触るだけで手が切れそうな位ナイフが鋭い。そしてこれから十数年経っても切れ味は衰えることなく使い続けている。

その夜は、ドミトリーで知り合った日本人と麻婆豆腐店に行った。
一応ここ成都は麻婆豆腐の発祥の地。本家みたいなレストランが何件かある。入店し、早速注文。
辛い!!
出された麻婆豆腐はえらく小さかったのだが、とても辛い。辛いし山椒のせいだろうか、食べていると口の中が痺れてくる。せっかく注文したのにほとんど食べられずに撤退。予想以上に辛かった。


予想以上の街だった成都 陳麻婆豆腐の店 少ないが、辛い!
予想以上の街だった成都 陳麻婆豆腐の店 少ないが、辛い!!


翌日からは結構観光に出る。空は相変わらず曇りばかりだ。
まずは三国志で有名な武候祠。ここ成都は蜀の国を作った劉備がいた場所だ。武候祠はその劉備や軍師である諸葛孔明を祀った場所で、三国志ファンなら涙もののところである。
市バスを乗り継ぎ、チケットを買って入場。静かな雰囲気はどちらかと言うとお寺のような感じがする。中は割といろいろな建物があるのだが、やはり目を引くのは劉備や孔明、関羽や張飛と言った人形が飾ってある場所だ。似ている似ていないは別として、雰囲気は十分あり、成都に来て初めて楽しんでいる。
他にも劉備の墓や、関羽が作らせた青龍刀が展示してあり(ただちょっとでか過ぎ。本物かどうか不明)、結構楽しめた。


武候祠 劉備 諸葛孔明
武候祠 劉備 諸葛孔明
美しい回廊 劉備の墓 出師の表を書く孔明
美しい回廊 劉備の墓 出師の表を書く孔明


その後は杜甫草堂に向かう。
もちろんあの詩人杜甫だ。晩年の数年間ここで過ごしたらしく、その時建てた草堂(住居)が今も残っている。なかなか美しい場所で、なるほど詩もたくさん書けたのだろうなあと思うのだが、何せ興味がない。しばらくぼおっとして草堂を出る。
その後は成都動物園に向かった。寂しげな動物園で、動物達も何だか寂しそう。何とも活気のない場所だ。ただ、成都なのでパンダはいる。あまり動かなく、姿も見せなかったのだが、なかなか可愛い。
今日はじっくり観光したので宿に戻ってよく眠れた。


杜甫草堂 人形はどこも同じような造りだ 成都動物園のパンダ
杜甫草堂 人形はどこも同じような造りだ 成都動物園のパンダ



翌日は何をするか決めていなかったが、統が亡くなったと言う落鳳坡に向かった。
実は自分は統のファンであり、昨日武候祠に行った際に「落鳳坡」の写真が飾ってあって、そこに「徳陽郊外」と書かれていたのだ。統とは諸葛孔明と並び称された軍師で、「伏龍(孔明)、鳳雛(統)のどちらかひとりでも得られれば、天下を平定できるだろう」とまで言われた人物だ。ただ見た目が悪くて、それが原因かちょっと卑屈なところがあるのだが、それがとても人間臭さを出している。
とりあえずバスで徳陽まで行く。割と順調に到着。
到着はしたがまったく右も左も分からないので、とりあえず駅で徳陽の地図を買う。するとそこに幸運にも統の墓の記載があった。北東に15kmほどか。最寄りは「白馬関」なる場所のようだったので、そこまで再びバスで向かう。白馬関で降り、そこからは移動手段が分からなかったので、タクシーを使う。そしてたどり着いたのが白馬村と言う場所だ。

少し歩くとすぐに統の墓は見つかった。
周りは何にもない場所である。特に観光地でもない様で、誰もいない。入場料を払い、中に入る。統を祀った廟やお墓、建物が幾つかある。石碑には統に関連するような文字もたくさん見られる。寂しい場所だが、結構嬉しい。
ちなみに落鳳坡と言うのは、統が主君劉備の代わりに乗った白馬の為に、劉備と間違われて矢で打たれ死亡した場所。享年36歳。才能のある人は早く死ぬもんだ。

ホウ統廟 建物もある 話しているのは、、孔明か?
ホウ統廟 建物もある 話しているのは、、孔明か?
立派な人形もある これに乗っていて矢に打たれた ホウ統の墓
立派な人形もある これに乗っていて矢に打たれた ホウ統の墓


統の像や、白馬の像等を堪能して、統廟を出る。そしてそのまま1kmぐらい下った場所に落鳳坡があった。ちゃんと石碑に「落鳳坡」と書かれている。ここが統が打たれた場所。何もない場所だが、実に感慨深いものがある。全くと言っていいほど観光地化はされていないく、このまま静かでいて欲しい気がする。ここにも墓があったので、お参りして徳陽、そして成都に戻る。


落鳳坡 墓もある 白馬村
落鳳坡 墓もある 白馬村


尚、宿泊は交通飯店にずっとしているが、ここの宿はなかなか凄い。安いし、清潔だし、隣にバスターミナルはあるし言う事ない。バックパッカーも多く、情報も手に入る。飯屋が少ないのが残念だが、それを補って余るものがある。お気に入りの宿になった。


成都に戻った翌日から何をしようか考えたが、やはり観光することにした。色々体を動かしていると楽しい。
行き先は楽山。世界で一番大きな仏像がある場所だ。宿の隣のバスターミナルから楽山行きのバスに乗る。
バスは高速を走って1時間半、楽山の街に着く。楽山の大仏は大き過ぎて入場してからだと全体像が見えないとのことで、最初は河から船に乗って大仏を眺めることにした。
ちなみに大仏があるのは河にある「島」。その島の壁面を削って大仏が彫られている。河の氾濫を鎮める為に造られたと言うが、スケールがでかい。ちっちゃな船着場からたくさんの観光客を乗せた船が出る。相変わらず天候は曇りで、しかも船上は風が強い。寒くなって来る。
大仏のちょうど手前でしばらく停止して、写真タイムとなる。中国人が一斉にポーズを取り写真を撮り始める。
なるほど、でかい。こうやって河の上から見ないと確かに全体は見れない。いやいや凄いもんだ。


岷江で船に乗る 楽山大仏 でかい!
岷江で船に乗る 楽山大仏 でかい!


続いて島に渡り、大仏があるお寺に行ってみる。
ここの島はこの大仏以外にもたくさんの仏像が安置されていて、仏像パラダイスとなっている。古いのか新しいのか分からないたくさんの仏像を過ぎて、ようやく先程の大仏のとことまでやってくる。
「おお!」
近くで見るとそのでかさが分かる。頭だけでも見上げるほどだ。壁に造られた細い階段を使って、足もとまで下りることもできるが、下から見上げてももの凄い。
ここは思ったよりも楽しめた場所であった。


仏像の世界 楽山大仏の頭 下に降りられる
仏像の世界 楽山大仏の頭 下に降りられる


楽山大仏のガイド記事書いてます。



その後再び成都に戻り何もせずに過ごしていたが、しばらくしてようやく西安に帰ろうと思えて、列車の予約をする。
逃避でやってきた成都であったが、思ったよりも楽しめた。そして気分転換になった。また逃避して来たはずの西安も、久し振りに戻るとやはりいい場所である。

でも、ひとり旅って何だろう。



データ:
切符(西安⇒成都 ・・・ 183元(硬臥/片道) 所要1泊2日
時の列車の切符はまだ左のような厚紙であった。この当時の中国を旅した者なら
分かると思うが、この厚紙を手に入れるの皆、非常に苦労していた。現在のような
オンラインで買うことはできず、全てが「人と人」とのやり取り。切符購入は運と根気
の作業。まさに「宝のような厚紙」なのである。

(マウスを乗せると裏も見えます)
武候祠 ・・・ 入場料5元
武候祠内の博物館 ・・・ 入場料1.5元
杜甫草堂 ・・・ 入場料4元
バス(成都⇒徳陽) ・・・ 4元
バス(成都⇒楽山) ・・・ 9元
楽山遊覧船 ・・・ 8元(+1元の保険料)
楽山大仏 ・・・ 楽山大仏、仏国天堂等含めて31元、大仏の足元に下りるのに3元+保険金1元
切符(成都⇒西安 ・・・ 183元(硬臥/片道) 所要1泊2日
 
両替レート ・・・ 1元≒14円
注意 ・・・ 入場料等は「留学生価格」で購入しており、これは一般の中国人と同じ価格。中国には外国人
価格が多くある。






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