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2000年3月21日〜4月3日
From Chaingrai
ネパール旅行記






仕事の合間をぬってネパールへ行く事にした。
ソンクラーン(4月のタイ旧正月)前に2週間ほどの休みが取れたのは、奇跡と言って良い。すかさずネパール行きのチケットを予約。バンコク−カトマンズ往復(ロイヤルネパール航空)で約12,000バーツ(約36,000円)。初めての航空会社だ。

北タイからバンコク(ドンムアン空港)まで夜行バスで行き、早朝に空港に到着。フライトは14時半なのでしばらく空港で過ごす。
空港に来て気付いたのだが、なんとサンダルのまま空港までやってきてしまった。完全にタイの生活に入ってしまっているのだが、やはりこれで飛行機に乗るのはちょっと気が引けた。
無事チェックインでき(笑)、一路カトマンズへ。飛行機の中からは雪を抱いた美しいヒマラヤの山々が見える。これまでとは違った世界にこれから行くのだ。

フェワ湖とマチャプチャレ(ポカラ)


16時過ぎにカトマンズに到着。小さい空港だなあ、というのが第一印象だ。
ネパールにはビザが必要なので空港で申請(30ドル)。簡単な申請書を書いて、その場ですぐに取れた。さあ、ネパールに入国だ。

ネパールはインドと中国に囲まれた小国である。主な産業は農業であり、観光も主産業だ。首都カトマンズがあるカトマンズ盆地を中心に13世紀以降に興ったネワール文化が素晴らしく、世界遺産にも登録されている。また、自然も豊富で南には熱帯に近いチトワン国立公園、そしてエベレストを抱くサガルマータ国立公園など見所が満載だ。インドに比べて親しみやすい国民性で、沈没(長期滞在)する旅行者も多い。

さて、まず空港から市内へ向かうのだが、まだ夕方で日も高いので余裕を持って行ける。
出口を出たところに待っていたミニバスに乗る。人が一杯になると市内に向けて走り出した。カトマンズは思ったよりも、ずっとぐちゃぐちゃだ。混沌と言った方がいいだろうか。舗装されていなく埃まみれの道。お菓子やその他いろいろなゴミが散乱している道路。今にも壊れそうな車やバイクの群れ。その合間を歩く褐色のネパール男性。女性は色とりどりのサリーを着た人が多く、華やか。でも高地の為か、空の青さは抜群。全く読めない文字に異国を感じざるを得ない。
ちなみに、このバスの中で二人の日本人に出会った。ひろみさんとさとしである。この後ずっと一緒に行動することになる。
市内の宿にチェックイン。初日は日本食でネパール到着を祝った。





翌日からカトマンズ観光の開始である。
朝のカトマンズは意外に静かで、閑散としている。夜のうちに溜まったゴミを片づける人、朝食だろうか大きな油の鍋に小麦粉を引き延ばして揚げて売っている人。色とりどりなお土産を店に飾っている人。日が照ると暑いカトマンズだが、夜の冷えた空気が朝の街にまだ漂っている。

まずはスワヤンブナートへ行く事にした。昨日バスで一緒になったひろみさんとさとしと行動を共にする。
伝説では昔湖だったカトマンズが盆地になった際に最初に現れた丘が、ここスワヤンブナートとのことだ。湖を盆地に変えた文殊菩薩が大日如来を称えて建てたらしい。現在でもネパール仏教の中でも最も格式が高い寺院である。
カトマンズ市内からは近いので、レンタルサイクルを借りて色々廻ることにした。
市内は車は少ないのだが、牛やら人やらゴミやら埃やらで結構走るのも大変。市内を外れるとやや走り易くなるのだが、それでも道の悪さは変わらない。

ゆっくり走って20分。寺院に到着。入り口から結構な階段が続いており、途中にはお土産屋や仏像、そしてたくさんの猿がいる。階段も最後の方は結構急で、ヒーヒー言いながら到着。見事なもんだ。真っ白なお椀を逆さにした土台に、目の描かれた仏塔が建っている。ネパールを象徴する図だ。地元の参拝者も多く、たくさんの人で賑わっている。チベット仏教の音楽に、線香の香、そしてこの丘から眺めるカトマンズ市内の景色もなかなか。しばらく寺院を堪能して市内に戻った。

スワヤンブナート お土産屋さんもたくさん カトマンズ市内を一望


市内に戻り自転車で再び散策する。
面白い町だ。とにかく色んな物がごちゃ混ぜになっている。茶色を基調としたネワール文化の建物が立ち並び、道は狭く曲がりくねり入り組んでいる。そこを多くの自転車やバイク、そして人が洪水のように歩く。土産物なのか生活用品なのか一見区別のつかない店が軒を連ねる。壊しているのか直しているの分からない工事現場。それがさらなる渋滞を巻き起こす。
いやいや面白い。時々売られているおやつみたいなのもをつまみながら、ウロウロとする。これだけでも十分楽しい。
ダルバール広場にはさすがにたくさんの観光客がいた。チャイ(ミルクティー)を味わいながら、広場に座り混雑する景色を眺める。


ダルバール広場 遺跡で野菜を売る 祠?
クマリの館 ヒンドゥー教の神様 お土産がいっぱい



翌日はバスに乗り、ナガルコットへ向かった。
カトマンズから東へバスで1時間半程度の場所にあるここは、ヒマラヤの景色がよく見える場所として有名なのだ。1泊して御来光を見るつもり。
今日も3人で乗車。結構このグループにも慣れてきた。カトマンズを出るとあっという間に景色は田園風景に変わり、田舎の眺めとなる。こういう景色もいい。
1時間半程度でナガルコットに到着。寒い!
寒いぞ、ここは。調べてみると標高は2100mもあるようだ。寒い訳だ。しょぼい長袖と、長袖はまだいいのだが、サンダルが寒くてかなわん。ブルブルしながら一晩を過ごす。
翌朝は日の出前から朝焼けを見る為に出発。しばらく歩いて、ブルブル震える中ようやく御来光。思ったより小さく、感動とまではいかなかったが、雄大な景色に変わりはない。

ナガルコット周辺 ご来光 ヒマラヤの山々が見渡せる



帰路はバクタプルという街に寄ることにした。
ここもネワール文化の影響が色濃く残る街で、街自体の保全のために入場料(300ルピー)が徴収される。個人的にはカトマンズと大差はないように思えたが、カトマンズよりも「濃い」雰囲気ではあった。さすが「カトマンズ」、「パタン」と並び、ひとつの王国であったバクタプルだ。
今日はバクタプルで宿泊。夜は意外に静かであった。

バクタプル お土産屋さん ネワール彫刻最高傑作「孔雀の窓」
ヒンドゥー教の彫刻 ダルバール広場 タバコを吸う人



翌日から再びカトマンズに戻り、ボダナートという寺院を見に出掛けた。今日はバス利用。ネパール最大の36mを誇るチベット仏教の巨大なストゥーパ(仏塔)である。結構楽しみ。
意外にもバスはあっという間に着いてしまい、ここから歩いて見学。参拝者も多く、たくさんの人で込み合っている。入場料を払い、仏塔を見学。

大きい。
先日見たスワヤンブナートの比ではない。ここにもブッタの目が描かれており、四方を見渡しているようだ。たくさんのチベット仏教の旗が付けられていて、白い寺院に良く映える。
軽く食事をしながらお土産屋をからかい、そのままパシュパティナート寺院へ向かった。


ボダナート 果物も豊富 近くの風景


パシュパティナート寺院は先程の仏教寺院とは異なり、ネパール最大のヒンドゥー教寺院である。インド大陸4代シヴァ寺院としても有名なのだが、ここで火葬が行われていて観光客でも見られるので訪れる人も多い。
結構広い境内を歩き、火葬場がある川沿いに腰掛ける。火葬場からはもくもくと白い煙が出ている。火葬中であろう。ガンジス川にもつながるこの川に、火葬された灰を流すのがヒンドゥー教徒の願い。教徒以外の立ち入りは禁止されているが、川沿い程度ならいてもいいようだ。
ちなみにここにはサドゥーと呼ばれる修行者がたくさんいる。毎日厳しい修行をしているとのことだが、ずっと座ったり寝転んだりしているようにしか見えなかった。近くを通ると呼び止められ、「写真を撮れ」と言うので撮るとお金を請求された。きっと、早朝や深夜に「厳しい修行」をしているのだろう。

シヴァのお寺 火葬場 サドゥー(撮影するとお金を請求された)


カトマンズに戻り、少しだらだらとした時間を過ごし、ポカラ行きのバスチケットを予約した。
カトマンズは非常に面白い街であった。観光箇所も多く、少し離れれば雄大な景色も堪能できる。ごちゃごちゃとした街自体が遺跡になっている感じだ。駄菓子屋だと思った建物がすごい歴史的建造物なんてこともたくさんあった。
また食事もいい。ダルバートと呼ばれるネパールの代表料理。ひとつの皿にご飯や豆のスープ、野菜の炒め物やカレーなどを盛り、それを混ぜながら食べるのだ。これが美味い。途中からはネパール式に手ですくって食べていたのだが、手で食べると言うのは、実に「生きている」ことを実感できる食べ方だ。生きる為に食べるというのが、手を伝わって体に沁みる。おかわりも自由で本当に良かった。

他にも宿近くにあるチャイ屋には毎朝出かけ、必ず熱いチャイとドーナツみたいな揚げ菓子を食べた。ショウガが入っていて独特の味が病みつきになり、滞在中は本当に良く飲んだ。
街中では蛇使いの大道芸や、アルマジロみたいな変わった動物を見せて見物料を取ったりと、歩いていて本当に楽しい街である。


手でダルバートを食べる 毎日通ったチャイ屋さん 蛇使いの大道芸



さて、そんな楽しかったいよいよカトマンズとも一時お別れである。
午前7時の出発のバスは、混雑するバスターミナルから人込みを分けて走り出した。ポカラまでは5〜6時間とのことなので、まずまずの長丁場だ。
カトマンズを出るとポカラに向けて標高を下げ始める。カトマンズは標高1,200mほどにあるが、ポカラは800m程度。割と温暖である。景色も雄大で、切り立った山の斜面をボロボロのバスがゆっくり走る。
途中昼休憩等をとりながら13時過ぎにポカラに到着する。マチャプチャレとフェワ湖で有名な街だ。

バスはオールドバザールに着いたが、宿はダムサイドにした。少し歩かなければならなかったが、宿からアンナプルナをはじめとするヒマラヤの山々が一望できるためだ。
実際宿泊した宿もテラスや屋上からは、真っ白なヒマラヤの山々を眺める事が出来る。あま〜いチャイを頂きながらヒマラヤを眺めるのは至福の時である。

翌日からはポカラ観光へ。
観光と言ってもポカラには観光箇所は少ない。どちらかと言うと温暖な気候と綺麗な湖、そして美しいヒマラヤの山々の景色を見ながら「休暇」などで過ごす場所と言った方がいいだろう。実際長期滞在者も多いし、白人なども良く目立つ。排気ガスと埃が多いカトマンズとは違い、ここは比較的空気もいい。外国人用レストランや土産物屋も多く、過ごしやすい場所である。

と言う事で、少ない観光地を探して巡る事にした。
まずはパタレ・チャンゴへ。
レンタルサイクルに乗りポカラ郊外にあるここは、「地獄の滝」と言う意味で、フェワ湖から流れ出す水が滝となっている場所である。トレッキングに来ていたデヴィットなるスイス人が落ちて行方不明になったそうで、デヴィズ・フォールという別名もある。
入場料を取られる割には、あまり大したことはなかった。
その後、ポカラ市内に戻り、フェワ湖を探索。やはりここから眺めるマチャプチャレが美しい。
今日はだらだらと過ごした。

ゲストハウスの屋上から
フェワ湖とアンナプルナ連山
パタレ・チャンゴ


翌日からはポカラから行けるミニトレッキングに出掛けた。
2泊3日でポカラまで戻って来る行程である。ポカラからでも十分美しいが、近付けばもっと雄大な景色を見られるとのこと。
早朝のバスでトレッキングの起点となるフェディまで行く。

一応の目的はフェディの先にあるダンプスなのだが、そこに辿り着くのが結構な坂を登らなければならない。出発のフェディですらマチャプチャレが大きくなりわくわくしているのだが、この坂にはかなり参った。
それでも標高が上がる度に変わる景色に喜び、そして棚田の美しいラインは見ていて飽きることはなかった。

2時間半ぐらいかけてダンプスに到着し、ロッジにチェックイン。
何軒もロッジが立ち並び、ちょっとしたストリートを形成している。そしてバックにはアンナプルナの山々が連なる。さすがにポカラから見るよりはずっと大きい。そして近い。雨期に入る前なので空も澄んでいて遠くまで見渡せた。この景色はすごい。


ロッジは基本的に寝ることと、食事だけだ。山の上なので水は貴重で、シャワーなど浴びられない。もとより冷たくて浴びる気にもならないが。食事はトーストとチャイ。味はまずまずだが、マチャプチャレやアンナプルナ連山を眺めながらだから不味いはずはない。


棚田がきれい だいぶ登ってきた ダンプス


翌日は朝からポカラに向けて出発する。
行きとは違う道で帰ろうと思う。割と綺麗に整備された石の階段を下り、ノーダラ方面に向けて歩く。石の道は歩きやすい半面、長く歩いていると膝に来る。
しかしどこを見ても素晴らしい風景だ。ヒマラヤの山々に抱かれながら、足もとには波のような棚田が広がる。正直歩くのは結構きついが、来て良かったと思う。

途中カースキを越え、結局7時間ほど歩いて、バテバテになりながら2日目の宿泊地であるサランコットに到着。ここまで来るとポカラも良く見渡せ、フェワ湖もすぐそばだ。
3日目にサランコットからフェワ湖に下り、ポカラに帰って来る。久し振りにシャワーを浴びた。
ちなみにこのトレッキングにはさすがにサンダルでは不可。カトマンズで運動靴を購入して臨んだ。あしからず。


アンナプルナT峰と南峰(右) 途中遠足(?)の子供たちに会う 永遠と歩く・・・



翌日はカトマンズに戻る為にバスに揺られる。同じ道を同じ時間掛けて戻る。
最終日はリコンファームをし忘れ、あわやバンコクに戻れないかと思ったが、何とか飛行機に乗せてもらいバンコクに戻る(詳しくは「トラブル集:リコンファーム」を参照)。
更にバンコクに戻ってからはオカマ詐欺に引っかかりそうになり(詳しくは「トラブル集:バンコクおかま事件」参照)と最終局で大変であったが、ネパールは総括してとても良い国であった。

食事も人も良いし、独特の文化が栄え、トレッキングなど自然も満喫できる。物価も安いので気軽に訪問する事が出来る。
非常に充実した2週間であった。





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