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2004年12月22日
From Bangkok





ナコンパトムはLINEトラベルjpでも記事を書いています



以前から気になっていた事がある。
それはガイドブックのナコンパトムを紹介するページ。【世界最大の仏塔を有するナコンパトムは・・・】
世界最大の仏塔・・・
行くべし。


ナコンパトムは、首都バンコクと「戦場に掛ける橋」のカンチャナブリとの中間に位置する。よく旅行会社の日帰りツアーでカンチャナブリとセットでまわる場所である。バンコクから所要約1時間と近い為、日帰りでも十分訪れる事ができる。

朝、バンコク北西部にある南バスターミナルへ行く。カンチャナブリやナコンパトムは、プーケット行き等のバスが出る南バスターミナルからの出発となる。バスターミナルまでは出発となるスクンビット通りからエアコンバスで1本で行けて便利なのだが、生憎市内の真ん中を通る為バスターミナルまで1時間ぐらい掛かってしまう。ナコンパトムまでも約1時間だから旅の半分はバンコクの渋滞となる。


南バスターミナルは、北バスターミナルに比べて小さくて分かり易い。カンチャナブリやナコンパトムは特に利用者が多いので切符もすぐ手に入る。ほとんど待たずにバスが出た。
南バスターミナル自体、バンコクの外れに位置しているので、走り出してすぐに田舎の景色が広がった。建物もたくさんあるがバンコクのそれとは違い、タイの田舎のものだ。広々とした田んぼや畑が続く。
予定通りの1時間後、ナコンパトムに到着。あまりに早かったので持って来ていた文庫本もほとんど進まなかった。


ナコンパトムにバスターミナルはない(と思う)。バンコクから来たバスも街の通りで停まり、乗客が乗り降りする。まさに田舎だ。しかし街に入るとすぐに大きな円錐状の建築物が目に入る。仏塔だ。


世界最大の仏塔「プラ・パトム・チェディ」


紀元前3世紀インドからの使節団が訪れ、インドシナ半島最初の仏塔を建てた説などがあるここナコンパトムである。
ナコンパトムという名前自体、パーリ語で「最初の都」と言う意味を持つ。高さ120.45M、オレンジ色のこの建造物は世界で一番高い仏塔として知られている。現在の大きさになったのはラーマ5世の時代とのこと。

街のどこからでもよく見える。
最初の感想は、「ひゃ〜、でか〜」だった。仏塔と言うよりは建物と言った方がしっくりする。
バスはナコンパトムの街に入ると、その大きな仏塔から伸びる通りの先で停車した。バスを降りて、そのまま仏塔の方角へ歩く。




入場無料。すでにお昼となっていたが、正面からではこれから逆光となる。仏塔に近づくにつれ、改めてその大きさを実感できる。入り口まで来た時にはすでに全体像は掴めないほどになった。
多くのタイ人に交ざり、外国人観光客も目に付く。大型バスを停める駐車場も目に付くので、結構たくさんの人が訪れるのだろう。長居する人は少ないだろうが。。

仏塔を見る事が目的だった為、特にこれと言って何かをするつもりではない。ひとまず仏塔の周りを一周する事にした。周りには多くの仏像などが置かれている。ほとんどが仏教系だと思うが、中にはよく分からない物もある。さすがに大きいので1周するだけで結構時間が掛かった。結局、1時間ぐらい休憩を兼ねてぼーっとした。


中心にある仏様 インドの影響? 涅槃仏


仏塔付近の屋台で遅めの昼食をとる。仏塔周辺もぶらぶらしたが、そこには日陰で休むバイタクのお兄ちゃんや屋台のおばさん、野良犬や地元の子供達が走り回っている。バンコクとは違い、ここにはのどかな空気が流れている。もちろん、皆、ほとんど商売っ気などない。

隣接する博物館にも立ち寄る事にした。博物館と言うよりは田舎の公民館と言った方がいいぐらい小さい。入場料30Bを払い中に入る。幾つかの仏像や昔の仏塔の写真、その他事前学習しなければよく分からないものが置かれている。
ここにはナコーンパトム周辺に栄えていたモン族最初の国「ドヴァーラヴァティー」で花開いた宗教芸術「ドヴァーラヴァティー様式」の遺物がたくさん展示されている。特にプラ・パトム・チェーディー内にあったとされる18枚の漆喰のレリーフは必見だと言う。
まあだが、仏像自体好きなのでそれなりに楽しめたが、仏教に興味がない人が来たらかなり苦痛の空間だと思う。。


王を崇めるレリーフ? 立像 18枚のレリーフのひとつ



一通り仏塔観光を満喫した後、最も賑わっていると思われる駅周辺へ向かった。
仏塔から真っ直ぐ伸びた通りはそのまま駅に繋がる。この道沿いにたくさんの店や屋台が並ぶ。時間が悪かった為、ほとんどみんなダラダラしていたが、夜は活気づくと思う。しばらく幾つかの店を冷やかした後、そろそろバンコクへ戻る事にした。


先に降りた場所で多くの人がバンコク行きのバスへと勧誘しているが、せっかく駅があるのだから帰りは列車で帰る事にした。駅はとても小さく、こじんまりしている。バンコク行きの列車を尋ねると30分後とのことだ。先に切符(10B)を購入し、待つことにした。それにしても列車ってこんなに安いのか。

15時、バンコク・トンブリ駅行きの列車に乗る。3等席だが、1時間程度なので全く問題ない。しかも空いているのでどこにでも座れる。一応、タイでもこの時期は冬にあたるので、日が傾く頃には列車の窓から入ってくる風が少し冷たく感じるようになる。多くの田んぼや畑の風景を眺め、田舎のナコンパトムからだんだん建物が増えてくるなあと思う頃にはバンコク・トンブリ駅に到着した。短かったが、やはり列車の旅は旅情があって好きだ。


ナコーンパトム駅 バンコク行きの列車 久しぶりのカオサン


トンブリ駅は南バスターミナルと同様バンコクの外れにあるので、市内に行くには結構時間が掛かる。旅の余韻に浸っていたので、駅からは徒歩とバスを乗り継いでカオサン通りに寄ってみた。
田舎の空気に浸っていた為、カオサンの持つ独特の黒い空気に寒気がした。相変わらずたくさんの旅行者がいる。少しだけ歩いた後、大人しくバスに乗って帰る事にした。

ナコンパトムの仏塔はでかい。できればゆっくりと1泊したかったと思う。


データ
※バンコク−ナコンパトムへのバス:バンコク南バスターミナルから20〜30分おきに出発(所要約1時間、50B程度だったと思う・・・)
※ナコンパトムからバンコクへの列車:ナコンパトム駅から一日数本(所要約1時間10B)

※入場料:プラ・パトム・チェディ国立博物館30B




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