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2016年11月24日〜25日
From Nagoya
沖縄旅行記2016

1.秋の京都は渋滞祭り
2.求む!静かなお寺



1.秋の京都は渋滞祭り

ある日偶然新聞の折り込みチラシで見かけた一枚の写真。
京都 -瑠璃光院

大袈裟だがその写真の美しさに目を奪われた。今年はまだ行ったことのない秋の京都に行くことが決まった。
日帰りも考えたが、ライトアップもぜひ見たかったので一泊にする。早速11月下旬の京都ホテルを調べたが、驚くほど高い。ハイシーズンではあるが、通常5,000円程度で泊まれる宿が、平気で2万とか3万になっている。すごい。
その中でも穴場的に利用できるのが隣県の滋賀。特に大津は京都にもすごく近く、それほど値段も高騰していない。と言う訳で大津駅に隣接するホテルを予約し準備を進める。






11月24日早朝。今年は例年に比べ紅葉の色付きが早く、もはや出発の前週に見頃を迎えてしまった。こればかりは仕方がない。
気合を入れて車を走らせる。
ちなみに今回は「超」節約志向で行くため、高速は使わず下道で京都まで向かう。朝5時に家を出て順調に走る。
ところが7時をまわった時点で米原付近に着いたのだが、超大渋滞。国道8号線だ。彦根付近まで我慢して行くが、どんどん到着時間が遅れて行く。。ついに諦めて龍王ICより高速に乗る。しかしこの滋賀県の国道8号線。どうにかならないのかな、この渋滞。いつも渋滞しているイメージがある。

高速をぶっ飛ばし、京都東ICで降りる。が、ここも大渋滞。京都市内はある程度予想していたが、再び渋滞に巻き込まれる。この時期車での移動はやはり良くない。
結局予定していた出町楊の駐車場に辿り着いたのが午前10時。予定より1時間以上も遅れてしまった。


滋賀国道8号線の大渋滞 京都市内でも渋滞 出町楊駐車場付近


なお先ず最初に向かうのは、一番の目的である瑠璃光院。開門が午前10時なので9時ぐらいまでには到着しておきたかったのだが、随分と遅れてしまった。瑠璃光院へはこの出町楊から叡山電鉄に乗り、終点の八瀬比叡山口駅まで行く。そこから徒歩5分だ。


瑠璃光院がある京都八瀬は昔から安らぎや保養の場所として知られ、瑠璃光院も古くから人々を癒し大正から昭和初めにかけた改修で美しい庭園の造園が行われた。文化財保護などの理由により、春と秋のみの公開となっており今秋も10月から約2ヶ月程度のみの公開となっている。

京都市内はまずまずの天気。時々曇りになるが、紅葉の撮影は曇りぐらいがちょうどいい。
叡山電鉄に乗ると、結構な人で溢れている。15分程度の電車移動なのだが、愚息を連れての混雑は大変だ。途中にも名所の寺などは多数あるが、ほとんど誰も途中下車はせず終点へ向かう。皆瑠璃光院に向かっているようだ。ちなみのこの叡山電鉄、かなり可愛い電車だ。クラッシック感があり、車両も短く、もうちょっと長い距離を走る電車ならこれだけを楽しみに乗りに来てもいいぐらいだ。


叡山電鉄「出町楊駅」 車内は混雑 可愛い電車


約15分後、電車は八瀬叡山口駅に到着。一斉に皆が下りる。
紅葉はやや散りかけている。やはりピークは過ぎている感じだ。瑠璃光院の景色はどうなっているのか心配だ。皆の歩く方へ着いてゆく。ここから川沿いに5分ほどで瑠璃光院に到着するのだが、歩きだしてすぐに白いテントが現れた。どうやらチケット販売所らしい。ここでひとり2,000円の入場料を払う(高い!)。そしてそのまま道沿いに歩くと瑠璃光院の趣ある門が現れた。


チケット販売所 紅葉が残る道を歩く 瑠璃光院の門


とりあえず無事目的地である瑠璃光院に漬けたのはいいが、それよりも門の前で待つ観光客の多さに唖然とした。


並ぶ人達


それほどメジャーな観光地ではないと思っていたのだが、この人を見る限りかなりの人気のようだ。ひとり2,000円という他の寺院と比べても激高なのだが訪れる人は止まない。約1時間ほど待ってようやく入場できた。

門をくぐると階段になっており、ここから庭園が少しずつ眺められる。ちなみにここもまた混雑。後で知るのだが、瑠璃光院自体入場制限をかけてる。屋内に入れるのは一度に30人まで。だからここでも待ちが続く。


階段を登る 中でも待ち 庭園も見える


建物の入り口前で待っている間は、院のお坊さんのような方が瑠璃光院について話を聞かせてくれた。ここで入場制限があることを知る。ちなみに紅葉のピークは過ぎているが、まだ見頃ではあるようだ。
しばらく待ってようやく入場。すぐに2階へ上がる。皆が写真を撮っている先にその景色はあった。



瑠璃光院


少し色補正はかけてある。ただ雰囲気とともにここから見る景観は、間違いなく京都でも一級品のものだろう。京都の外れ、小さな建屋にこれだけ人が集まるのも頷ける。もう1週間早ければもっといい色だったのかもしれないが、それはそれでもいいいだろう。
なお卓上で光っているのは机に敷かれたビニールシート。ここで写経をするためにあるようだ。それから室内には簡単な竹の柵もありあまり前に行けないようになっている。当然だが前で写真を撮っていたら後ろから大ひんしゅくを買う事になる。


反対側も美しい 場所取りが大変 皆写真に夢中


下手な文章はあまり要らないだろう。以下少し写真を掲載。



瑠璃光院1



瑠璃光院2



瑠璃光院3



2階外側の廊下部分は非常によく磨かれており、ビニールシートなど使わなくても外の景色が鏡のように映し出されている。その部分を撮るために人だかりが出来ている。そこは人ふたりがやっと入れる狭い場所。30分ほど並んでようやく写真が撮れた。



床に景色が映る


長いこと待っている間諦めようかと思ったが、立ち去らなくて良かったと思う。他の場所からでは撮れない一枚が撮れた。
十分に写真が撮れたので愚息とともに1階へ下りる。

1階も美しいのだが、人が構わず色々な場所で座っているので2階のような写真は撮れない。まあこれはこれで仕方がない。
ちなみにここ瑠璃光院では写経もできる。入場券を買うと袋が貰えるのだが、その中に写経の紙とボールペンが入っている。でもこれだけ人がいたら落ち着いて書けないと思うが。


1階は人がたくさん座っている もちろん美しい 写経ができる


その後は離れ等を見て瑠璃光院を後にする。結局待ち時間を入れると3時間近くも滞在してしまった。まあそれなりに納得は出来たのでいいが。外に出るとまだ待ちが出来ていた。入場制限はあるが滞在は好きなだけ居られるので、どうしても回転が遅くなる。でも間違いなくそれだけの価値はある。



帰りも叡山鉄道に乗車。結構な人で溢れている。とりあえずお昼になっているので昼食に向かう。車を駐車した出町楊まで戻らずに途中の一乗駅で下車。この辺りはどうも京都でもラーメン激戦区らしい。とのことで、ネットで有名店と出ていた「高安」と言う店へ歩いて向かう。


少しだけ残る紅葉 八瀬叡山口 クラッシックな電車


場所自体は駅から徒歩数分ですぐに見つかったが、ある程度予想はしていたがここでも行列が。。。
結局ここでも30分近く待ってようやく入店。ラーメンを注文。早速頂く。


スジラーメンのセット


味はまずまず美味しい。でも地元だったら30分も並んで食べるほどではないのが率直な感想。でも「店主が横暴」と言うラーメン店でありそうなこともなく、有名店にも関わらず丁寧な接客には好感が持てた。空いていたら入ってもいいかな。


お腹も満たされて次に向かったのは、同じ一乗駅周辺にある詩仙堂。
詩仙堂は正式名称を「凹凸(穴編に果)」(おうとつか)といい、でこぼこした場所に建てた住居の意味を持つ。石川丈山によって建てられたのだが、中に中国の漢晋唐宋の詩家三十六人の肖像を狩野探幽に描かせ、頭上にそれら各詩人の詩を丈山自ら書いて四方の壁に掲げた”詩仙の間”を中心としているところから通称「詩仙堂」と呼ばれている。入って見ると分るがその名の通り趣のある場所である。


詩仙堂 落ち着いた雰囲気 紅葉はやや終わっている


残念ながら紅葉は少し過ぎた感はあるが、ぎりぎり楽しめるレベルであった。瑠璃光院よりは人が少ないのでゆっくり座って眺められる。


詩仙堂


まさに詩が良く似合う落ち着いた建物と景観で、ゆっくりとお茶でも飲みたい気分だ。ししおどしの音が静かな空気の中に響く。
が、愚息がそんな雰囲気を躊躇いなく壊す。

「うんこする」

うんこがしたいと言う。少し我慢しろと言うと「うんこ」を連発する。困った。仕方がない。こんな趣のある場所で「うんこ」を連発されてはかなわない。和式の便所しかないが、頑張って連れて行く。だがいざ便器に行って用を足さそうとさせると「出ない」と言う。まあ、うんこを連発されるよりはましだが。


庭から眺める ししおどし 離れ


詩仙堂を後にすると時間は15時半。今日の夜は清水寺のライトアップを見に行くと決めており、開始は17時半から。そろそろ体も疲れてきておりどうしようか迷ったが、歩いて2分との看板を見て「圓光寺」に行こうと決める。


詩仙堂から圓光寺までは本当に近く、歩いて2分は嘘ではなかった。
圓光寺は徳川家康が開いた洛陽学校が始まり。僧俗を問わず入学を許し多くの絵師や学僧、墨跡文人
を育て上げ、明治以降は尼寺として多くの女性達の修行の場となった場所である。

境内は美しい庭園が目を引く。残念ながらここの紅葉はほぼ終わりに近付いておりあまり華やかさはなかったが、雰囲気だけは楽しむことができた。


圓光寺 庭園 紅葉は終わり



圓光寺見学終了後、叡山電鉄で出町楊駅まで戻り、そこから京阪鉄道乗り変え清水寺の最寄りである清水五条駅まで向かう。もうこの時点でかなりくたくた。そして駅から清水寺まで地味に長い。しかも坂。愚息は背中で大人しくしているが、朝の5時から行動しているので、体力ももうない。



清水寺入り口付近に到着したときには既に17時15分。何故か入り口付近でもものすごい人だかりだ。嫌な予感がする。すぐにライトアップ用のチケットを購入し、境内へ入るが、進めば進むほど人が多くなる。清水寺のライトアップを撮ると決めていた場所には、もはや東京の朝のラッシュ並みの人がいてまともに撮影などできる状態ではなかった。

そして17時半、ライトアップが始まる。混雑と暗さの不安定な状態で何とか撮影する。



清水寺ライトアップ


辛うじて何とかなった。
結局前方で撮ることが出来ず、片手で一眼レフを持ちあげながら撮影。人ごみとブレとの戦いである。愚息は嫁に預けてひとり撮影に集中する。

ここで簡単に撮影アドバイス。
まず暗闇の撮影なのでISOはブレない程度に高くする。何枚か撮ってブレるようであればどんどん上げて行く。ちなみに上の写真はISO10000。ISOを上げるとノイズが目立つようになるので、可能な限り一眼レフを使いたい。
ホワイトバランスは試し撮りしながら最適な(好きな)ものを選ぶ。そして時間。ライトアップは被写体にもよるが夕暮れ時が一番美しいと思う。真っ黒な空よりも少し青がかった夜空の方が断然写真映えする。その為、今回も混雑覚悟でライトアップ開始直後を狙った。

周りで「写真が全部ブレる!」と言う声を何度も聞いたが、ISO設定を変えるだけでコンデジでも十分撮れる。でもやはりスマホはお勧めできないかな。






京都で瑠璃光院の次に撮りたかった清水寺ライトアップがまずまず撮れたので良しとする。ちなみに上の光線は天に昇る龍をイメージしたそうだ。言われなければ分らないが。
最後の体力、気力を清水寺で使いくたくたになって歩く。寺院のライトアップ以外でも至る所で光が灯されており、さすが京都を代表する観光寺院だと思わされる。


大混雑!! 紅葉も美しい 別角度から


途中京都の夜景が眺められるのだが、それもなかなか。清水寺って意外と高い場所にあるのだと改めて思った。


京都夜景


帰りは下りなので楽ちん。色々な場所が綺麗にライトアップされているので、楽しみながら歩く。


夜道を歩く 清水の舞台を下から眺める 意外と穴場かも



さて、無事に清水観光を終え時刻を見ると18時過ぎ。ホテルのチェックインが21時なのでまだ時間はある。かなり疲れているが、歩いて数分の場所にある高台寺のライトアップが見たいと嫁に告げると「行け」という顔をしているので向かう事にした。良かった。

しかし清水寺周辺は店や人で溢れている。そもそも店の数も圧倒的に多い。さすがだ。日が落ちても観光客の足が途絶えず、着物を着た人々や熱心に商売する人で通りが熱気を帯びている。秋の京都、恐るべし。


清水寺周辺は人が多い とにかく人の山 いろんな店が並んでいる



高台寺へは歩いて15分ほどで到着。夜間初めての場所でもスマホのGPS地図を見ながら歩けるので、本当に便利な世の中になったもんだと思う。

ところが高台寺に到着して驚く。この時間、この場所でもやはり行列。もはや慣れてきたとはいえ、秋の京都は本当にどこに行っても人だらけだ。長い行列の最後尾につき入場を待つ。


途中の景色 外からでもきれいなライトアップ


ようやく入場券を購入でき、境内に入る。意外と中は広くライトアップされた場所も多い。中にある庭園ではプロジェクションマッピングによって映像とライトアップのコラボが楽しめる。こんな寺、初めて。
ちなみに中に入って見るとそれほど大混雑している訳でもないので、割と順調に歩くことが出来た。


可愛いライトアップ 意外と中は広い プロジェクションマッピング


また境内の中心付近には池があり、風のない日にはこれが鏡のようにライトアップされた木々を照らす。ここが一番人が多く集まっており皆が写真を撮っているのだが、どうも写真にすると良くない。構図が悪いと言うのか何というか。。疲れているのか、、それともただ写真が下手なのか。。ちょっといまいちだ。


うまく撮れん これもイマイチ 難しい。。。


ちなみに高台寺は豊臣秀吉の妻、ねねが開いたお寺。亡き夫秀吉を偲んで造られたという。池から高台の方に歩いていき、登りきった場所に秀吉とねねが並んで祭られている。当時は珍しかった恋愛結婚で結ばれた二人。ここで仲良く過ごしてほしい。


いやいや疲れた。。
高台寺を出ると既に19時半。これから出町楊まで戻ってホテルに向かうのだが本当にくたくただ。
出町楊で駐車料金を払いホテルに向かう。途中コンビニに寄って大津のホテルに着くとちょうど21時。これはある意味すごい。車はホテルに併設されている大津駅南口駐車場に止める。

部屋で風呂に入りビールを飲んで就寝。今日は疲れた。。



データ:
瑠璃光院 ・・・ 2,000円/大人 瑠璃光院公式サイト
高安 ・・・ 980円(スジラーメン、唐揚げ1コ、ごはんのセット)
詩仙堂 ・・・ 500円/大人 詩仙堂公式サイト
圓光寺 ・・・ 500円/大人 圓光寺公式サイト
清水寺 ・・・ 400円/大人(ライトアップ) 清水寺公式サイト
高台寺 ・・・ 600円/大人 高台寺公式サイト 
出町楊駐車場 ・・・ 1,200円/日
ホテルテトラ大津 ・・・ 14,800円/2名


2.求む!静かなお寺

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