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2003年6月14日〜15日
From Nagoya




「そうだ、奈良に行ってみよう」
どこかのCMじゃないけど、突然奈良に行く事にした。

梅雨の小雨の降る中、名古屋から岡山行きひかり号にて京都へ向かう。40分足らずで到着した。こんなに早く到着すると旅情もくそもないが、仕方ない。
京都駅から奈良線に乗り換え、いざ奈良へ出発。電車も緑色とローカルっぽくていい。
ウトウトすること1時間、ぼんやり関西弁を話す学生達の会話を聞きながら、列車は法隆寺駅に到着。世界遺産の名前がついた駅名に心が躍る。幸い晴れてはいないが雨も降っていなかったので、歩いて法隆寺まで行く事にした。約1.5Km、古都奈良の街、というと聞こえはいいが、当然ながら普通の町だった。

 法隆寺五重の塔   

寺に到着。なかなか綺麗に整備されている。拝観料1000円を払い、早速境内へ。やはり美しい。日本のお寺の中でも美しい方から数えた方が早いだろう。五重の塔は見事である。31mとそれ程大きくはないのだが、その見事なバランス感覚に暫し心を奪われる。何と優雅に建っているのだろうか。
写真の構図や、ちょうど強く降り始めてきた雨の為、結局2時間ぐらいぼうっとしていた。

少々話がそれるが、修学旅行の小中学生が多い。次から次へとやって来る。もちろん、どんな人間が参拝にやって来ようともそれ自体は自由だ。自発的に来ようとも、人に連れられて来ようともだ。
しかし、はっきり言ってうるさい。静かに観光したい人間には邪魔である。
大勢でだらだら歩き、貴重な文化遺産には目もくれず、べらべら喋り捲っている。・・・が、彼らを一方的にが悪いとも余り思えない。

  回廊を歩く学生達


正直、悪いのはこれ位の遊び盛りの子供達をお寺などに連れてくる大人どもであろう。由緒あるお寺や遺跡を見せておけば問題ないだろうと思い込んでいる人間達だ。
自分の時もそうだった。小学校の修学旅行で京都・奈良に来たのだが、やはり寺の事など何一つ覚えていない。記憶にあるのは夜のまくら投げと、嵐山の土産屋で試食用の菓子を飢えたアリのように皆で食べてしまい、店の人が必死に隠していた光景ぐらい。
今でこそ自ら訪れるような年齢になったが、10歳程度でこんな博物館に興味を持てと言う方が無理であろう。そんな小学生などまずいないと思う。
バスガイドやシルバーのガイドさんらが一生懸命彼らに向かって有難い解説をしているのだが、案の定ほとんど誰も聞いていない。盗み聞きをしたこちらにはとても勉強になったが、雨の降る中、もくもくと回廊を歩かされている彼らを見ると、少し可愛そうにすらなってきた。遊園地でも連れて行ってやればいいのにと思う。

雨の夢殿  

話がそれた。傘なしじゃまともに歩けなぐらい雨が本格的になって来たので、国宝館(博物館)へ向かう事にする。近代的な新しい建物の中にはその名の通り国宝や重要文化財が山のように詰め込まれていた。たくさんの仏像や、絵、彫刻などが惜しげもなく並べられている。中には昔、教科書で見たことのある何とかズシとか、(昔の)お札に印刷されていた聖徳太子の絵などあり、詳しくなくても十分楽しめる。何より本当の輝きを持っている美術品には素人が見ても衝撃を受ける。いやいや、良かった。夢殿は雨の為、あまり見れなかった。

夕方、三条通にあるホテルにチェックイン。6900円と安いながらほとんど全て揃っており、部屋も綺麗で快適だ。
ところでこの三条通というのはなかなか面白い。細いながらも食べ物屋や土産物屋、スーパーにコンビニ等ひしめいている。新しいフランチャイズのお店や古いそば屋、漬物屋などちょっとした混沌があるように思える。うどんとお茶漬けを食べ、就寝。

翌(6月15日)、ホテルをチェックアウト。日本のホテルは10時までなので朝が早い。ゆっくり観光はできるが。
先にも書いた三条通。とても便利である。この道を進むことにより興福寺、東大寺、奈良国立博物館、春日大社と主要な観光地点は歩いてまわる事ができる。もちろん三条通にはホテルや民宿、土産物屋、食堂など旅に必要なものはほとんど揃っている。銀行に「両替(Exchange)」と書かれているところなどは国際的な観光地だと思うが、怪しい旅行代理店が見当たらないのは他のアジアとちょっと違うところだろうか。

まずは興福寺。法隆寺と同じく五重塔と金堂を中心として建てられている。建物もいいのだが、それよりも何も国宝館である。
展示数こそ多くはないが、5.25mの千手観音像と阿修羅像はすごかった。千手観音像はとにかくでかい。見上げる程だ。大きく威圧を持って迫ってくるのだが、細部までに彫られた装飾品の数々には繊細さも感じられる。またしても欲しいと思った。(置く場所に困るが・・・) 国宝館は撮影禁止で、入館料も500円掛かるが、それだけの価値はあった。ちなみにその他の建物は自由に参拝できる。



  奈良国立公園の仏像の解説

そのまま東へ進み奈良国立公園(国立博物館)へ。
ここらになってくると、ちらほら白人やら他のアジア人の姿が見られる。寺や店の表記も英語が混ざってくる。この感じ、嫌いではない。
入館料420円。中途半端である。こちらも展示品は多くはないが、1つ1つの像を見て、解説を読んだ。それ程多くの知識がなくても楽しめる。ここの地下には食堂や土産物屋、パソコンを使って仏像について学べるコーナーがある。1人で1時間近くも仏像の勉強をしてしまった。小学生でも解るよう簡単に解説しているが、しっかりと理解するにはもう少し年齢が必要だと思う。すっかり仏像の魅力に見入られ、仏像関係の本を2冊も買ってしまった。しかもハードカバー。予想外の出費だ。。

東大寺の大仏  

そしてメインイベント、東大寺に向かう。
この頃には、土産物屋とシカと小学生のオンパレードである。どこに行ってもいる外国人もこの学生らの集団の圧力に押されている。それはさておき、東大寺。南大門では運慶、快慶らが造ったとされる金剛力士像が迎えてくれる。そして参拝料500円を払い大仏殿へ。世界一の大きさを誇る大仏だけあって目に飛び込んできた瞬間には驚いた。でかくて美しい。圧倒される。これでも焼失前の3分の2というから驚きだ。
ちなみに少し気になったのだが、後ろにあった四天王のうち広目天と他目天はあったのだが、残りの2天はどこにあるのだろう?大きさ、精度の高さ、美しさとも素晴らしいのだが、ちょっと気になった。

春日大社の神木   石畳

最後に春日大社。
ここは燈篭や木が多く茂り、何だか妖怪でも出てきそうな感じがする。1人出歩いていたら気味が悪いかもしれない。コケの生えた燈篭を幾つか超えると、真っ赤な春日大社に出る。特に興味があった訳ではなかったのだが、ここに神木があると聞いていたのでそれを見に来た。
目指す神木は意外に簡単に見つかった。どのような由来があるのかは知らないが、なかなか立派なものである。勉強不足な自分が少し恥ずかしくなった。。

お寺巡りに夢中だった為、朝から何も食べていないことに気付いた。16時過ぎ、JR奈良駅付近でよもぎ餅とたこ焼きを食べる。往復新幹線だった為、結局19時には名古屋に着いてしまった。たった2日間だったが、とても内容の濃い旅だった。

正直、日本にこれだけ素晴らしい物があるとは思っていなかった。興福寺の千手観音像を見た時には、海外を歩いていて稀に味わう衝撃があった。これには驚いた。それと同時に日本も世界を構成しているものの1つだと改めて思い知らされた。
奈良は良い所である。
沈没こそできないが、好きな街に加わった事には間違いない。





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